近年では偏った食生活、パソコンの普及による眼の酷使などが原因で眼の老化が始まり、紫外線を浴びた眼は光老化によって白内障をますます悪化させていきます。つまり原因は「活性酸素」によるものですが、「活性酸素の発生を抑える事」、同時に「消去する事」によって発症に個人差があり、早い方だと30代後半から、また発症はしていても80歳になっても手術の必要のない視界の方もいらっしゃいます。そんな白内障でお悩みの方に詳しくご説明いたします。
手術を受けられたお客様は、お医者様に「サングラスの着用」のお薦めを受けていらっしゃる事と思います。白内障という眼病の天敵は「紫外線」ですが、手術後の方にも今まで以上に「紫外線」の注意が必要です。 手術によって、視界の不快感は改善されますが、実は「紫外線」などの光を吸収する役割をもつ「水晶体」を取り除き、人工の眼内レンズを挿入しますので、目に害を及ぼす「紫外線」が、今後はダイレクトに目の中の「黄斑部」にダメージを与える可能性があり、そのダメージによって、現在中高年の方に急増している「黄斑変性症」にかかるリスクが3倍に高まります。もちろん最近のレンズには「UV加工」が施されていますが、やはり本来自分の目に存在した水晶体とは異なります。更に術後は「網膜」が急激に老化するため、ご注意ください。
データによると、 ●水晶体の濁りが濃い、進んだ白内障の方・・・・50%増加 ●水晶体の濁りが薄い、軽い白内障の方・・・・・80%増加 これは、水晶体を通る紫外線の量が、濁りが濃いと少なく、薄いと多い為です。 白内障という眼病は「黄斑変性症」という眼病を視野に入れて、予防していかねばなりません。
白内障とは?
白内障は、眼球の中の「水晶体」が濁ってくる病気で、進行するにつれ、見えにくくなる病気です。本来透明である「水晶体」が濁ってくることにより、光は十分に通過できず散乱してはっきりとした像が結べず、物がぼんやり見えます。これが「白内障」です。カメラのレンズが濁るとファインダー像や写真の写りが悪くなるように視力が低下します。
水晶体が濁ってくるのは、水晶体の中のたんぱく質が何らかの原因で変性(酸化)する為で、白内障には様々な種類がありますが、最も多いのが「加齢性白内障」で、ひとつの生理現象です。
濁りは一部から始まり、徐々に水晶体全体に広がります。すると、黒く見えるはずの瞳孔が白っぽく見えるようになり、これはかなり進行した状態といえます。
白内障のおもな症状
次第に細かい文字が読みにくくなります。白内障の人はたいては老眼もあるので、そのせいだと思いがちですが、眼鏡をかけても字はよく見えません。
一番多く見られる症状です。進行すると視力はますます低下し、ひどい場合は、ようやく前に人がいる事がわかる程度である場合があります。
水晶体の濁りで乱反射するために明るいところではまぶしく感じ、見えにくくなります。
水晶体の濁りのために、眼内を通過する光の量が減少して、暗いところでは以前より見えにくくなります。夜、照明のある部屋でも暗いと感じたりします。
水晶体の中心にある核と、その周りの屈折率が違ってくるために、片方で見ていて、物が複数に見える事があります。
核の濁りが強くなると、屈折力が増して、近くが見えるようになり、老眼が一時的になおったような状態になりますが、その内に全体が見えなくなります。
白内障の進行度による症状
白内障は、一般に何年もかけてゆっくり進行しますが、進行する速度は人によって異なります。加齢性白内障であれば、普通ゆっくりと数年〜20年かかって進行します。
加齢性白内障発症時期と人口の割合
白内障の原因の90%以上を占め、老化とともに誰でも起こる可能性があります。
白内障の薬物治療(目薬)の目的と効果
特に、初期の白内障の進行を遅らせる効果が期待されています。現時点では、水晶体の濁りを元の透明に戻す薬はありません。又、薬によって白内障による視力低下を改善したり、視力を回復させることはできません。内服薬もありますが、胃の負担も大きいので避ける事が多いようです。
カタリンという点眼薬は、水晶体の主成分である、たん白質代謝の異常を改善する作用があり、初期症状に有効と言われています。
一般的には副作用は少ないと言われています。
過去に白内障治療において日本では一般的に使われている点眼薬投与は科学的根拠がないとの厚生労働省指針が発表されたこともありました。欧米諸国では「白内障の薬物療法はなし、白内障は手術以外では治らない」とされています。初期段階の方やすぐに手術に踏み切れない方を定期的に通院させるための手段として、効果不明な薬が処方されているという意見も多くあります。薬効として水晶体を曇らせる蛋白変性をおさえる機能があるかもしれませんが、実際白内障患者の方から目薬で「まぶしさが軽減された」、「かすみがとれた」といったご意見は伺っていない事もあり、「進行を遅らせる」といってもそれが体感に至るほどのことはないようです。
白内障の手術について
いったん生じた水晶体の濁りは、薬を用いても取り除くことはできません。ゆっくりではありますが、確実に進行していきます。その場合は手術で混濁した水晶体を除去します。 白内障の手術の時期・タイミングというのはその方様々で、かかりつけの眼科医とよくご相談の上手術となります。
◎急激な視力低下で、再度眼鏡を作りかえなければならない ◎異常なまでにまぶしさを感じる ◎車の免許の更新に必要なため
(↑このような場合、かかりつけのお医者様と相談して下さい)糖尿病を併発している方の場合の手術の時期を早めた方がよい場合や、緑内障の方で白内障の手術を同時にした方が体に負担がかからない場合などがあるので、定期検査で正確なタイミングで望みましょう。
手術は約30分ほどですので入院なしの日帰り手術が可能です。目に他の疾患や合併症がある方の場合、手術時間が長くなったりまれに入院が必要なケースもあります
高齢の方の手術が多い為、よくある質問として痛みの有無についてですが、局所麻酔を行いますので、麻酔が正しく効いていれば術中に強い痛みを感じることはまずありません。痛みがある場合、すぐ医師に麻酔の追加を伝えてください。我慢しすぎると力む事で毛細血管が切れ、術後数日間眼が大きく腫れてしまう場合があります。(※時間とともにこの腫れも引きます)
術後視力が回復し眼の元の状態に安定するまでに数週間以上かかるとされています。数週間安静にしながら点眼薬治療を行う必要があります
医療の負担額によって変わりますが、1割負担(老人医療)の方の片眼手術で2万弱、3割負担の方で5万弱になります。
手術後、数ヶ月〜数年後にまた、同じように物がかすんで見えるようになる人がいます。 白内障の再発のような感じですが、水晶体は手術により除去してしまっているので、厳密には白内障ではありません。これは、手術の際に眼内レンズを固定するために残した水晶体の「後嚢(こうのう)」が濁るためです。これを後発白内障といいます。この濁りは、病院にてレーザーで除去する事が可能です。かすみ等も綺麗に元に戻ります。 ■所要時間:約30分(日帰りでの手術が可能です) ■一度レーザーで焼いてしまうと、濁る事はありません。
白内障の予防・改善
白内障の大多数を占める、「老人性白内障」は名前の通り、「加齢」つまり「活性酸素」が原因の為、活性酸素の発生を防ぎ、除去し、「老化を防ぐ」生活習慣を変える事が1番の予防方法です。 白内障は進行度が遅い場合が多いので、もちろん高度に視力が低下して生活に支障をきたす場合は、我慢の必要性は全くありませんが、人口レンズによって、手術した方の「網膜」の老化が急激に加速する事を考えると、早い段階での予防・改善がとても重要となります。 また、手術を10年遅らせる事ができれば、レンズ自身もより完成度の高い製品が開発される事も期待できますし、また手術の技術も更に進化してより安全なものであることは否めません。
@白内障の原因となる、紫外線・人口光を避ける事が重要。 A活性酸素の発生を抑える生活習慣にする。(運動不足・ストレス) B脂っこい食事・糖分を控えめにする。 C眼精疲労を蓄積させない。 D禁煙 E緑黄色野菜を意識して摂取する。 F水分をしっかり摂取する ※もともと水晶体は「ビタミンC」を高濃度に含んでおり、喫煙はビタミンCを著しく消耗します。